ていぱん備忘録

Twitter:@teihen__panda

百合 二人 台本

言うほど百合じゃないかもぉ…

アゴアニキの方向音痴を聴きながら書きました

 

 

最初は嫌いだったこの町が、だんだん好きになったんだ
もう潰れちゃった駄菓子屋さんは、君との初めての出会いの場所で
今年で閉校になっちゃう小学校は、君と二人で過ごした大事な場所
ペンキが剥がれてボロボロの看板は、君が毎回迷っちゃうのが面白くて
遊具も何もない公園は、君が初めて私にプレゼントをくれた思い出の野原
朝と夕方にしか来ないバス停は、君との集合場所になって
バスを降りて中学校に向かうまでの道のりは、二人の定番のデートコース
学校のグラウンドで君と一緒に部活で汗を流したのを覚えてる
入学式の日、校門でお互いの制服姿を見て笑い合って
高校3年生になるまでずっと同じクラスだなんて、本当に奇跡みたいだったね

何もなかったこの町は、君との思い出でいっぱいになった
君と過ごしたこの町を、私は好きになりました
全部、君のおかげだ


「「さようなら」」


大好きだったこの町を、どんどん嫌いになっていく
高校の卒業式、もう君と会えないと思うと悲しくて
校門で撮った二人の記念写真を見ても、あの頃みたいに笑えない
中学校のグラウンドを走ってる学生を見ないようにして
バス停までの道を一人で歩いてる
誰もいない停留所に降りたら、自然と涙が溢れてきた
君に花冠を贈った公園の白詰草を、少しだけ摘んで帰る
私がいつも看板を右に曲がっていたのは、君と少しでも長く居たかったからなんだよ
夕陽が小学校を照らしてる。二人だけの教室に、今でも落書きは残っているのかな
君と初めて出会った思い出のお店は、もう再カイすることは無いのかな

この町に沢山ある君との思い出が、どんどん色褪せていってしまう
君と過ごしたこの町を、私は好きでいれるのかな
全部、君のせいだ

「ねぇ、────」

 

 

────のところなんて言ってんだろうな、なーんも思いつかねえや!がはは!